四択問題
分野:不動産
宅地建物取引業法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 専任媒介契約を締結した宅地建物取引業者は、一定の期間内に当該契約の目的物である宅地または建物に関する一定の事項を指定流通機構に登録しなければならない。
- 専任媒介契約の有効期間は、3カ月を超えることができず、これより長い期間を定めた場合、当該契約は無効となる。
- 専任媒介契約の有効期間は、依頼者の申出により更新することができるが、当初の契約締結時にあらかじめ自動更新する旨の特約を定めた場合、その特約も有効である。
- 専任媒介契約を締結した宅地建物取引業者は、依頼者に対し、当該契約に係る業務の処理状況を、1カ月に1回以上報告しなければならない。
解答
1
解説
- 〇(適切):記述の通りです。専任媒介契約を締結した宅地建物取引業者は、依頼された物件情報を広く周知し、早期の取引成立を図るため、契約締結日から7営業日以内に指定流通機構(レインズ)に登録する義務があります。
- ✕(不適切):「当該契約は無効となる」という点が誤りです。正しくは「その期間は3か月となる」です。
専任媒介契約の有効期間は最長で3か月と定められています。仮に、当事者間でこれより長い期間を定めた場合、契約そのものが無効になるわけではなく、法律の規定により自動的に3か月に短縮されます。これは、依頼者が長期間にわたり拘束されることを防ぐための措置です。 - ✕(不適切):「あらかじめ自動更新する旨の特約を定めた場合、その特約も有効である」という点が誤りです。正しくは「自動更新する旨の特約は無効となる」です。
専任媒介契約の更新は、有効期間の満了時に依頼者から直接申出があった場合に限り行うことができます。業者側の都合で契約を不当に継続させないよう、あらかじめ自動更新とする特約を定めてもその特約は宅建業法違反として無効になります。 - ✕(不適切):「1カ月に1回以上報告しなければならない」という点が誤りです。正しくは「2週間に1回以上報告しなければならない」です。
専任媒介契約を締結した業者は、依頼者に対して業務の処理状況を2週間に1回以上報告する義務があります。なお、依頼者が自ら見つけた相手方との契約も禁じられる「専属専任媒介契約」の場合は、さらに頻度の高い1週間に1回以上の報告が義務付けられています。
肢①の補足
指定流通機構(レインズ)への登録義務は、媒介契約の種類によって異なります。
他の業者への重ねての依頼が禁じられる「専任媒介契約」や「専属専任媒介契約」では、情報が囲い込まれて依頼者の売却機会が失われることを防ぐため、それぞれ7営業日以内、5営業日以内の登録が法的に義務付けられています。
一方、複数の業者に依頼できる「一般媒介契約」では、依頼者自身で広く情報を拡散できる状態にあるため、指定流通機構への登録は義務とされていません。
肢②の補足
民法などの一般法では、強行法規に反する契約は原則として無効になりますが、宅建業法の媒介契約期間については、例外的に「3か月に短縮される」という修正規定が適用されます。
仮に契約自体を無効としてしまうと、それまでに行われた販売活動や報酬の根拠が失われ、かえって依頼者を含めた取引関係者に混乱を招くため、有効期間のみを法の上限に引き下げることで契約関係を維持しています。
| 一般媒介契約 | 専任媒介契約 | 専属専任媒介契約 | ||
|---|---|---|---|---|
| 依 頼 者 |
同時に複数依頼 | ○ | × | × |
| 自己発見取引 | ○ | ○ | × | |
| 業 者 |
依頼者への報告義務 | なし | 2週間に1回以上 | 1週間に1回以上 |
| レインズの登録義務 | なし | 7営業日以内 | 5営業日以内 | |
| 有効期間 | 制限なし | 3か月以内 | ||
田口先生
宅地建物取引業者が、宅地・建物の貸借の媒介を行う場合に、貸主・借主の双方から受け取ることのできる報酬の合計額の上限は、賃料の1か月分(+消費税)に相当する額です。本問とあわせて押さえておきましょう。
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