2026年5月公表分

【試験問題解説】FP2級 学科試験 2026年5月公表 問57(相続税評価額)

四択問題

分野:相続

X年4月7日(月)に死亡した被相続人が所有していた上場株式Yを相続により取得した場合、下記の〈資料〉に基づき、上場株式Yの1株当たりの相続税評価額として、最も適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。

問題資料
  1. 1,140円
  2. 1,150円
  3. 1,210円
  4. 1,240円



解答

2

解説

上場株式の評価額は、以下の4つのうち最も低い金額になります。

  • 課税時期の最終価格
  • 課税時期の月の毎日の最終価格の平均額
  • 課税時期の月の前月の毎日の最終価格の平均額
  • 課税時期の月の前々月の毎日の最終価格の平均額

これを本問にあてはめてみましょう。

  • 課税時期(X年4月7日)の最終価格:1,210円
  • 課税時期の月(X年4月)の毎日の最終価格の平均額:1,240円
  • 課税時期の月の前月(X年3月)の毎日の最終価格の平均額:1,180円
  • 課税時期の月の前々月(X年2月)の毎日の最終価格の平均額:1,150円

本問の場合、課税時期の月の前々月(X年2月)の毎日の最終価格の平均額が最も低い金額になるため、1,150円が相続税評価額になります。

上場株式の相続税評価において複数の価格を比較する理由

上場株式は市場の動向によって、短期間で価格が急激に変動する特性があります。もし死亡日(課税時期)の当日に株価が一時的に高騰していた場合、その一時点の価格だけで評価すると、相続人は実態とかけ離れた過大な税負担を強いられます。このような突発的なリスクを防ぎ、平準化された価値に基づいて適切に課税するため、税法では安全弁が用意されています。
具体的には、当日の終値に加え、「過去3か月間の各月の月平均額」を合わせた計4つの株価のうち、最も低い価額を選択できるルールが採用されています。

田口先生1
田口先生
評価基準となる月平均額は、あくまで「課税時期の属する月」「その前月」「その前々月」の3か月間に限定されています。本問のように4月に相続が開始した場合、対象となるのは4月・3月・2月であり、1月のデータは評価計算に影響を与えないダミーデータです。うっかり比較対象にして、「1,140円」と解答しないように気をつけましょう。

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