2025年5月公表分

【試験問題解説】FP2級 学科試験 2025年5月公表 問7(国民年金基金)

四択問題

分野:ライフ

国民年金基金に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 国民年金基金には、国民年金の第1号被保険者および第3号被保険者と、日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満の国民年金の任意加入被保険者が加入することができる。
  2. 国民年金基金の加入員は、厚生年金保険の被保険者になるなどの所定の事由に該当したときに加入員の資格を喪失するが、自己の都合で任意に脱退することはできない。
  3. 国民年金基金への加入は口数制となっており、1口目は2種類の終身年金のなかから選択し、2口目以降は5種類の確定年金のなかから選択する。
  4. 国民年金基金の給付には、老齢年金、障害年金、遺族一時金がある。



解答

2

解説

本問は、自営業者やフリーランスの方の老後資金作りをサポートする「国民年金基金」の仕組みや給付内容に関する問題です。

国民年金(第1号被保険者)のみに加入している自営業者などは、会社員(第2号被保険者・厚生年金加入)に比べて将来もらえる年金額が少なくなる傾向があります。この年金格差を解消し、会社員の厚生年金に相当する2階建て部分を任意で上乗せできる公的な年金制度が国民年金基金です。

掛金の全額が社会保険料控除の対象となるため、高い節税効果を得ながら老後資金を準備できるのが大きな特徴です

  1. ✕(不適切):「国民年金基金の加入員は、国民年金の付加保険料を納付することができる」という点が誤りです。正しくは「国民年金基金と付加年金はどちらか一方にしか加入できない(重複加入は不可)」です。
    付加年金(月額400円)も国民年金基金も、どちらも自営業者の老後資金を上乗せするという全く同じ目的を持った制度です。二重に上乗せすることは国から認められていないため、国民年金基金に加入した場合は、付加保険料を納めることはできなくなります。
  2. 〇(適切):記述の通りです。国民年金基金の掛金は、その全額が社会保険料控除の対象となります。例えば毎月5万円(年間60万円)の掛金を支払った場合、その60万円全額が所得から差し引かれるため、所得税や住民税を大きく減らすことができます。この強力な節税メリットが、自営業者が国民年金基金を利用する最大の理由となっています。
  3. ✕(不適切):「2口目以降は5種類の確定年金のなかから選択する」という点が誤りです。正しくは「2口目以降は2種類の終身年金と5種類の確定年金を合わせた計7種類の中から自由に選択する」です。
    国民年金基金は、長生きリスクに備えるという制度の趣旨から、1口目は必ず一生涯受け取れる「終身年金(A型・B型)」のどちらかを選ばなければならないというルールがあります。しかし、2口目以降については縛りがなくなり、1口目と同じ終身年金を選んでも良いですし、支給期間が10年・15年などと決まっているI型~V型の確定年金を選んでも構いません。自身のライフプランに合わせて自由に組み合わせが可能です。
  4. ✕(不適切):給付に障害年金が含まれているという点が誤りです。正しくは「国民年金基金の給付は老齢年金と遺族一時金のみ」です。
    国のベースとなる国民年金(基礎年金)には「老齢・障害・遺族」という3つの保障が揃っていますが、国民年金基金はあくまで老後の生活保障の上乗せに特化した制度です。そのため、老後に受け取る「老齢年金」と、万が一加入者が年金受給前や保証期間内に死亡してしまった場合に遺族に支払われる「遺族一時金」しか用意されておらず、障害を事由とする給付は一切ありません。
田口先生1
田口先生
現時点の国民年金基金の掛金の上限は月額68,000円ですが、令和8年12月分の掛金から上限が月額75,000円に引き上げられる予定です。

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