2025年5月公表分

【試験問題解説】FP2級 学科試験 2025年5月公表 問17(地震保険)

四択問題

分野:リスク

地震保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 地震保険は、火災保険の契約時に付帯して加入するほか、火災保険の保険期間の中途で付帯して加入することもできる。
  2. 地震保険の保険料率は、居住用建物の構造によって異なるが、居住用建物の所在地による違いはない。
  3. 地震保険の保険料には、「建築年割引」「耐震等級割引」「免震建築物割引」「耐震診断割引」の割引制度があるが、これらは重複して適用を受けることはできない。
  4. 地震保険では、「全損」「大半損」「小半損」「一部損」の区分による損害の程度に応じて保険金が支払われる。



解答

2

解説

本問は、地震や津波、噴火による損害を補償する地震保険の加入ルールや保険料の決まり方、損害区分の仕組みについて問う問題です。

地震保険は、地震・噴火またはこれらによる津波を原因とする火災・損壊・埋没・流失による損害を補償する保険です。単独では加入できず、必ず火災保険とセットで加入するルールになっています。

万が一の巨大地震のさいに民間保険会社だけでは保険金を払い切れないリスクがあるため、国と民間保険会社が共同で運営している非常に公益性の高い保険です。

  1. 〇(適切):記述の通りです。地震保険は原則として単独で契約することはできず、火災保険に付帯(セット)して加入しなければならないという絶対ルールがあります。火災保険の契約時に同時に加入するのが一般的ですが、すでに火災保険のみを契約している場合でも、保険期間の途中で後から地震保険だけを追加で付帯させることが可能です。
  2. ✕(不適切):「居住用建物の所在地による違いはない」という点が誤りです。正しくは「建物の構造だけでなく、居住用建物の所在地(都道府県)によっても保険料率は異なる」です。
    日本全国どこでも地震のリスクが同じというわけではありません。過去の地震データや活断層の状況などから、都道府県ごとに地震が起きるリスクが細かく算定されており、一般的に太平洋側や首都圏などの地震リスクが高い地域のほうが保険料は高く設定されています。
  3. 〇(適切):記述の通りです。地震保険には、建物の免震・耐震性能などに応じて保険料が安くなる4つの割引制度(建築年割引10%、耐震等級割引10〜50%、免震建築物割引50%、耐震診断割引10%)が用意されています。しかし、これらは最も割引率が高いものを1つだけ適用するルールとなっており、複数に該当していても重複して適用を受けることはできません。
  4. 〇(適切):記述の通りです。地震保険の保険金は、実際の修理費用がそのまま全額支払われるわけではありません。被害の調査を迅速に行うため、損害の程度を「全損(契約金額の100%)」「大半損(同60%)」「小半損(同30%)」「一部損(同5%)」という4つの段階に区分し、該当した区分の割合に応じた定額の保険金が支払われる仕組みになっています。
田口先生1
田口先生
通常の火災保険であれば、壊れた分だけの修理費用が細かく計算されて支払われます。しかし巨大地震が起きた場合、数十万件という家屋が同時に被災します。そのひとつひとつに対して「ここは修理に〇〇円かかる」と細かく査定していては、被災者の生活再建に必要なお金が一向に支払われません。そのため、迅速に保険金を届けることを最優先とし、あえて4つのざっくりとした区分による定額払いの仕組みが採用されています。

FP3級 試験問題解説 全問リスト

FP2級 試験問題解説

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です