四択問題
分野:タックス
所得税における所得控除に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 控除対象扶養親族のうち、その年の12月31日現在の年齢が19歳以上23歳未満の者は、特定扶養親族に該当する。
- 控除対象扶養親族のうち、その年の12月31日現在の年齢が70歳以上の者は、老人扶養親族に該当する。
- 納税者の合計所得金額が1,000万円を超える場合、配偶者の合計所得金額の多寡にかかわらず、配偶者控除の適用を受けることはできない。
- 納税者との婚姻の届出を提出していない者であっても、納税者が加入している健康保険の被扶養者となっており、いわゆる内縁関係にあると認められる者は、控除対象配偶者に該当する。
解答
4
解説
本問は、所得税の計算において、家族を養っている人の税金負担を軽くする扶養控除や配偶者控除の適用条件について問う問題です。
所得控除は、所得税額を計算するうえで、納税者本人の個人的な事情への考慮や最低生活費を保障するためなど、税負担面での調整を行う趣旨から設けられているものです。
所得控除により差し引かれた分だけ、所得税額の算定ベースとなる課税所得金額が減少するため、結果として支払う所得税・住民税が安くなります。
- 〇(適切):記述の通りです。控除対象となる扶養親族(16歳以上)のうち、その年の12月31日現在の年齢が19歳以上23歳未満の人は「特定扶養親族」に該当します。この年齢層は一般的に大学生にあたり、学費などで最もお金がかかる時期であるため、通常の扶養控除額(38万円)に25万円が上乗せされ、63万円の控除を受けることができます。
- 〇(適切):記述の通りです。控除対象となる扶養親族のうち、その年の12月31日現在の年齢が70歳以上の人は「老人扶養親族」に該当します。高齢者の介護や生活費の負担を軽減するため、通常の控除額よりも多い48万円(同居している直系尊属の場合は58万円)の控除を受けることができます。
- 〇(適切):記述の通りです。配偶者控除(および配偶者特別控除)は、養われる側(配偶者)の所得だけでなく、養う側(納税者本人)の所得にも厳しい制限があります。
納税者本人の合計所得金額が1,000万円を超えると、本人がそれだけ高収入なら税金で手助けしなくても十分家族を養えると判断されるため、配偶者の所得がゼロであったとしても控除の適用を受けることができなくなります。 - ✕(不適切):「納税者との婚姻の届出を提出していない者であっても(中略)控除対象配偶者に該当する」という点が誤りです。正しくは「婚姻の届出を提出している民法上の配偶者でなければ控除対象配偶者には該当しない」です。
社会保険の世界では、事実婚や内縁関係であっても実態があれば被扶養者として認められる柔軟なルールがあります。しかし、所得税や相続税といった税金の世界ではルールが非常に厳格であり、必ず市区町村に婚姻届を提出している法律上の夫婦でなければ、配偶者控除などの税制優遇を受けることはできません。
田口先生
社会保険は人々の生活と健康を守るための相互扶助の仕組みであるため、戸籍という形式よりも「実際に生計を共にしているか」という実態に即して柔軟に判断します。
一方、税金は国家の財源を確保するための厳格な法律に基づいているため、事実認定が難しく曖昧な内縁関係を安易に認めてしまうと、不正な税金逃れが横行してしまう恐れがあります。この管轄ごとの目的の違いが、配偶者の扱いの決定的な差を生み出しています。
一方、税金は国家の財源を確保するための厳格な法律に基づいているため、事実認定が難しく曖昧な内縁関係を安易に認めてしまうと、不正な税金逃れが横行してしまう恐れがあります。この管轄ごとの目的の違いが、配偶者の扱いの決定的な差を生み出しています。
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