四択問題
分野:タックス
わが国の税制に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 所得税では、課税対象となる所得を10種類に区分し、所得の種類ごとに定められた計算方法により所得の金額を計算する。
- 相続税では、納税者が申告書に記載した被相続人の資産等の内容に基づき、税務署長が納付すべき税額を決定する賦課課税方式が採用されている。
- 税金を負担する者と税金を納める者が異なる税金を間接税といい、消費税は間接税に該当する。
- 税金には国税と地方税があるが、法人税は国税に該当し、不動産取得税は地方税に該当する。
解答
2
解説
本問は、日本の税金の基本的な分類や税金の納付額をどのように決定するかという税制の全体像を問う問題です。
申告納税方式は、納税者自身が自分の所得や財産を計算し、「私の税金は〇〇円です」と税務署に自己申告して納めるルールのことです。法人税や所得税、消費税、相続税の他、法人県民税や法人市民税などで採用されている方式です。
一方、賦課課税方式は、国や自治体(市役所など)が税金を計算し、「あなたの税金は〇〇円です」と納付書を送ってくれるルールのことです。国税では加算税や過怠税、地方税では固定資産税や不動産取得税、自動車税、個人住民税、個人事業税などで採用されている方式です。
- 〇(適切):記述の通りです。所得税は、個人の1月1日から12月31日までの1年間の所得に対してかかる税金です。しかし、給料として定期的にもらうお金と、ギャンブルで当たったお金を同じように課税するのは不公平です。
そこで、所得をその性質や発生原因に応じて「利子・配当・不動産・事業・給与・退職・山林・譲渡・一時・雑」という10種類に細かく区分し、それぞれ定められたルールに従って計算する仕組みになっています。 - ✕(不適切):「税務署長が納付すべき税額を決定する賦課課税方式が採用されている」という点が誤りです。正しくは「納税者が自ら税額を計算して申告する申告納税方式が採用されている」です。
日本の国税(所得税、法人税、相続税、贈与税など)は、原則としてすべて申告納税方式が採用されています。亡くなった方の財産を最もよく把握しているのは遺族であるため、遺族自らが被相続人の財産を調査・計算して申告しなければなりません。 - 〇(適切):記述の通りです。税金を実質的に負担する人と、実際に窓口で納める人が同じ税金を直接税、異なる税金を間接税と呼びます。消費税は、お店で商品を買う消費者が税金を負担しますが、実際に税務署へお金を持って行って納めるのは、その代金を一時的に預かったお店(事業者)です。負担する人と納める人が別々になっているため、間接税に区分されます。
- 〇(適切):記述の通りです。税金には、国に納める国税と、都道府県や市区町村に納める地方税があります。法人税や所得税、相続税などは国を支える国税です。一方、不動産を取得したさいにかかる不動産取得税をはじめ、固定資産税や住民税などは、地域の行政サービスを支えるための地方税(不動産取得税は都道府県税)に分類されます。
田口先生
申告納税方式は、戦後の民主化に伴い「国民が自分の税金を自分で計算し、納得して納める」という民主主義の理念に基づいて導入されました。一方で、地方税である固定資産税や自動車税などが賦課課税方式のままになっているのにも合理的な理由があります。
土地や家屋、自動車といった資産は、登記簿や登録制度によって役所側が「誰が、どこに、何を、どれだけ持っているか」を把握しているので、わざわざ納税者に面倒な計算をしてもらわなくても、役所が正確に計算したほうが効率的だからです。
土地や家屋、自動車といった資産は、登記簿や登録制度によって役所側が「誰が、どこに、何を、どれだけ持っているか」を把握しているので、わざわざ納税者に面倒な計算をしてもらわなくても、役所が正確に計算したほうが効率的だからです。
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