四択問題
分野:不動産
建物の区分所有等に関する法律に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 共用部分の管理に係る費用については、規約に別段の定めがない限り、共有者で等分する。
- 区分所有者は、規約に別段の定めがない限り、集会の決議によって管理者を選任し、または解任することができる。
- 区分所有建物ならびにその敷地および附属施設の管理を行うための団体(管理組合)は、区分所有者全員で構成される。
- 共用部分に対する区分所有者の共有持分は、規約に別段の定めがない限り、各共有者が有する専有部分の床面積の割合による。
解答
1
解説
本問は、分譲マンションなどの運営や権利関係のルールを定めた区分所有法(建物の区分所有等に関する法律)について、共用部分の持分割合や費用の負担、管理組合の構成といった基本的な仕組みを問う問題です。
- ✕(不適切):「共有者で等分する」という点が誤りです。正しくは「各共有者が有する専有部分の床面積の割合に応じて負担する」です。
マンションのエントランスや廊下、エレベーターといった共用部分の管理にかかる費用は、住人の人数や戸数で均等割りするわけではありません。規約に別段の定めがない限り、それぞれの所有者が持っている専有部分の床面積の広さに比例して負担額が決定されます。広い部屋に住んでいる人ほど、マンション全体の維持に対して大きな金銭的責任を負うことになります。 - 〇(適切):記述の通りです。マンションの管理組合を代表し、実務を取り仕切る責任者が「管理者」です。この管理者の選任や解任は、規約に別段の定めがない限り、区分所有者の集会における普通決議(区分所有者および議決権の各過半数)によって決定されます。
- 〇(適切):記述の通りです。区分所有法では、マンションを買って区分所有者となった瞬間に、本人の意思にかかわらず当然に管理組合を構成することが法律上義務付けられています。個人的な都合で加入を拒否したり、勝手に脱退することは認められません。建物全体を安全に維持・管理していくためには、住人全員が参加する自治組織の存在が不可欠だからです。
- 〇(適切):記述の通りです。エントランスや階段といった共用部分に対する各自の共有持分は、規約に別段の定めがない限り、各自が所有する専有部分の床面積の割合によって決まります。この持分割合が、集会での議決権の重さや管理費等の負担割合のベースになります。なお、ここでの床面積は、壁の内側を測る内法面積(うちのりめんせき)で計算されます。
区分所有法に関する問題のうち、FP2級の学科試験で最もよく問われるのは「集会の決議要件」です。特に、規約の変更や建替え決議に必要な要件がよく出題されます。本問とあわせて以下の内容を押さえておきましょう。
集会の決議要件
- 区分所有者および議決権の【各過半数】:通常の決議(管理者・理事長の選任や解任)、共用部分の管理、共用部分の軽微な変更
- 区分所有者および議決権の【各4分の3以上】:規約の設定・変更・廃止、共用部分の重大な(著しい)変更
- 区分所有者および議決権の【各5分の4以上】:建替え
田口先生
区分所有法における「規約に別段の定めがない限り」というフレーズは非常に重要です。同法は、画一的な法律のルールよりも、そのマンション独自のルール(規約)を優先できる規定を多く設けています。
例えば、1階の住人はエレベーターを使わないため、規約によって1階住人のエレベーター修繕費の負担を免除する、といった独自の取り決めを行うことも実務上は可能です。
例えば、1階の住人はエレベーターを使わないため、規約によって1階住人のエレベーター修繕費の負担を免除する、といった独自の取り決めを行うことも実務上は可能です。
FP3級 試験問題解説 全問リスト
【年度別】試験問題解説
FP2級 試験問題解説
