四択問題
分野:不動産
不動産取得税に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 相続人以外の者が、被相続人が作成した遺言による特定遺贈により土地を取得した場合、原則として、不動産取得税が課される。
- 相続人が、被相続人との死因贈与契約に基づき、被相続人の相続開始に伴って土地を取得した場合、原則として、不動産取得税は課されない。
- 土地の所有権を等価交換方式による全部譲渡により取得した場合、原則として、取得者に対して不動産取得税は課されない。
- 所定の要件を満たす戸建て住宅(認定長期優良住宅を除く)を新築した場合、不動産取得税の課税標準の算定にあたっては、1戸につき最高で1,500万円が価格から控除される。
解答
1
解説
本問は、土地や家屋を取得したさいに一度だけ課税される不動産取得税について、課税対象となる取得事由の線引きや新築住宅に対する税負担の軽減措置のルール等を問う問題です。
- 〇(適切):記述の通りです。遺言によって特定の財産を譲り受ける「特定遺贈」において、取得者が法定相続人以外の第三者である場合、それは実質的な生前贈与と同じであるとみなされ、不動産取得税が課税されます。
なお、取得者が法定相続人である場合の特定遺贈や、相続人かどうかにかかわらず「包括遺贈(財産を具体的な特定物ではなく、割合で譲り受ける方法)」によって取得した場合は、実質的に相続と同視されるため不動産取得税は非課税になります。 - ✕(不適切):「不動産取得税は課されない」という点が誤りです。正しくは「不動産取得税が課される」です。
「私が死んだらこの土地をあげる」「わかりました、もらいます」というように、生前に贈与者と受贈者の間で合意を結ぶ契約を死因贈与といいます。死亡を原因として財産が移転する点は相続に似ていますが、法的な性質はあくまで贈与契約(生きている間の合意)の延長です。そのため、取得者が相続人であったとしても、相続とは明確に区別されて不動産取得税の課税対象になります。 - ✕(不適切):「取得者に対して不動産取得税は課されない」という点が誤りです。正しくは「取得者に対して不動産取得税が課される」です。
等価交換方式とは、地主が土地を提供し、デベロッパー(開発業者)がその土地にマンション等を建設したうえで、土地と建物の権利を等しい価値になるように交換する手法です。現金を使わずに物々交換をしているような状態ですが、不動産取得税における「取得」とは、有償・無償を問わず所有権を取得するすべての行為(売買、贈与、交換、新築など)を含むため、等価交換であっても新たな不動産を取得したことになり、課税の対象になります。 - ✕(不適切):「最高で1,500万円が価格から控除される」という点が誤りです。正しくは「最高で1,200万円が価格から控除される」です。
一定の床面積要件(50㎡以上240㎡以下など)を満たす特例適用住宅を新築した場合、その建物の固定資産税評価額から1戸につき最高1,200万円が控除されます。なお、その住宅が環境や耐久性に優れた「認定長期優良住宅」である場合には、控除額が最高1,300万円になります。いずれのケースであっても1,500万円という金額の控除は存在しません。
田口先生
本問の肢②で問われている「死因贈与」について、税金の世界では国税と地方税で扱いが異なるという非常に厄介なねじれ現象が存在します。
国税である相続税・贈与税の世界では、死因贈与は死亡を原因とするため相続税の対象として計算されます。しかし、地方税である不動産取得税(および登録免許税)の世界では、あくまで生前の契約であるとして、贈与と同じ扱い(課税対象)になります。
国税である相続税・贈与税の世界では、死因贈与は死亡を原因とするため相続税の対象として計算されます。しかし、地方税である不動産取得税(および登録免許税)の世界では、あくまで生前の契約であるとして、贈与と同じ扱い(課税対象)になります。
FP3級 試験問題解説 全問リスト
【年度別】試験問題解説
FP2級 試験問題解説
