四択問題
分野:ライフ
国民年金の保険料に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 国民年金の第1号被保険者は、国民年金の保険料の納付を免除または猶予されている者および国民年金基金の加入員等を除き、月額400円の付加保険料を納付することができる。
- 産前産後期間の保険料免除制度により国民年金の保険料の納付が免除された期間は、保険料納付済期間として老齢基礎年金の年金額に反映される。
- 国民年金の保険料免除期間に係る保険料を追納する場合、追納すべき額は、追納する時期にかかわらず、免除された時点における保険料の額となる。
- 国民年金の保険料を前納した第1号被保険者が、その前納に係る期間の経過前に第2号被保険者となった場合、前納した保険料のうち、未経過期間に係るものの還付を受けることができる。
解答
3
解説
- 〇(適切):記述の通りです。国民年金の第1号被保険者は、定額の保険料に月額400円の付加保険料を上乗せして納付することで、将来受け取る老齢基礎年金に付加年金を上乗せすることができます。ただし、保険料の免除や納付猶予を受けている者、および付加年金と同様の役割を持つ国民年金基金に加入している者は、付加保険料を納付することができません。
- 〇(適切):記述の通りです。次世代育成支援の観点から設けられている産前産後期間の保険料免除制度を利用した場合、その免除された期間については、保険料を全額納付したものとみなされます。したがって、将来の老齢基礎年金の年金額を計算するさいにも、免除による減額調整は行われず、保険料納付済期間として全額が反映されます。
- ✕(不適切):「追納すべき額は、追納する時期にかかわらず、免除された時点における保険料の額となる」という点が誤りです。正しくは「免除された月の属する年度の翌々年度を越えて追納する場合、当時の保険料額に一定の加算額が上乗せされる」です。
保険料の免除や猶予を受けた期間の保険料は、後から追納(10年以内)することが認められています。しかし、承認の属する年度の翌々年度を超えて(3年度目以降に)追納する場合は、当時の保険料額に経過期間に応じた加算額が上乗せされます。 - 〇(適切):記述の通りです。国民年金の保険料を一定期間分まとめて支払う「前納」を行った第1号被保険者が、その前納期間の途中で就職するなどして第2号被保険者(厚生年金保険の被保険者)となった場合、保険料の二重払いを防ぐための措置が取られます。未経過期間に相当する前納保険料については、本人の請求により還付を受けることが可能です。
肢②の補足
国民年金における一般的な「全額免除」や「一部免除」の場合、年金額の計算においては国庫負担分(税金)のみが反映されるため、保険料納付済期間と比較して受け取れる年金額は一定割合(全額免除であれば2分の1など)に減額されます。
これに対し、産前産後期間の保険料免除制度は、出産や育児という社会的に保護されるべき事象に対する特別措置であり、免除期間中の保険料はすべて国が負担するという取り扱いがなされます。そのため、通常の免除とは異なり、受給額が減額されることなく全額が年金額に反映されるという違いがあります。
肢③の補足
免除等を受けた保険料を追納するさい、一定期間を経過した後に加算額が課されるのは、納付期限通りに保険料を納めた者との負担の公平性を保つためです。
年金保険料は、納付された時点から年金給付のための運用に回されるという側面を持ちます。そのため、免除を受けて長期間経過した後に当時の金額のままで納付できるとすれば、期日通りに納付した者との間に不均衡が生じます。このような理由から、運用益に相当する部分を調整し、世代間の公平を図る目的で加算額が設定されています。
田口先生
肢②の補足に出てくる「国庫負担分(税金)のみが年金額に反映される」という一文について、なかなか理解しづらいところなので、改めて補足の補足をしておきます。
国民年金(老齢基礎年金)の給付財源は、私たちが支払う保険料と、国が投入する国庫負担(税金)の2つで構成されています。「国庫負担分(税金)のみが年金額に反映される」とは、保険料を1円も払っていなくても、国が税金でカバーしている半分(2分の1)の金額だけは将来の年金にプラスされるという意味です。
国民年金(老齢基礎年金)の給付財源は、私たちが支払う保険料と、国が投入する国庫負担(税金)の2つで構成されています。「国庫負担分(税金)のみが年金額に反映される」とは、保険料を1円も払っていなくても、国が税金でカバーしている半分(2分の1)の金額だけは将来の年金にプラスされるという意味です。
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