2025年5月公表分

【試験問題解説】FP2級 学科試験 2025年5月公表 問19(第三分野の保険)

四択問題

分野:リスク

第三分野の保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 医療保険では、治療を目的としない人間ドックなどの検査入院をし、異常が発見されなかった場合、入院給付金は支払われない。
  2. 限定告知型の医療保険では、他の契約条件が同一で限定告知型ではない医療保険と比較して、割安な保険料が設定されている。
  3. 所得補償保険では、ケガや病気によって就業不能となった場合であっても、医療機関に入院しなければ、保険金は支払われない。
  4. がん保険では、180日間または6か月間の免責期間が設けられており、その期間中にがんと診断確定されても、がん診断給付金は支払われない。



解答

1

解説

本問は、生命保険(第一分野)でも損害保険(第二分野)でもない、病気やケガ・介護に備える第三分野の保険(医療保険、がん保険、所得補償保険など)の一般的な商品ルールや支払い条件について問う問題です。

第三分野の保険は、人の生死に関わる生命保険とモノの損害に関わる損害保険の中間に位置する保険です。主に、生きている間の病気やケガ、働けなくなったときのリスクなどをカバーするものであり、生命保険会社と損害保険会社の両方が販売できるのが特徴です。

  1. 〇(適切):記述の通りです。医療保険の入院給付金は、あくまで病気やケガの治療を目的とした入院に対して支払われるものです。そのため、健康診断や人間ドックといった検査を目的とした入院で、かつ、結果として何も異常が見つからず治療が行われなかった場合は、給付金の支払い対象外になります。なお、検査の結果、異常が見つかってそのまま治療のための入院に切り替わった場合は入院給付金が支払われます。
  2. ✕(不適切):「割安な保険料が設定されている」という点が誤りです。正しくは「割高な保険料が設定されている」です。
    限定告知型(引受基準緩和型)の医療保険は、過去に病気をした人や持病がある人でも加入しやすいように、健康状態の告知項目を少なくしてハードルを下げた保険です。保険会社からすると、健康上のリスクが高い人を引き受けることになるため、将来的に給付金を支払う確率が高くなります。そのリスクをカバーするため、通常の医療保険よりも保険料は高く設定されています。
  3. ✕(不適切):「医療機関に入院しなければ、保険金は支払われない」という点が誤りです。正しくは「医師の指示による自宅療養であっても、就業不能状態であれば保険金は支払われる」です。
    所得補償保険や就業不能保険は、病気やケガで働けなくなった期間の収入の減少を補うための保険です。そのため、支払い条件の軸は「入院しているかどうか」ではなく「働けない状態かどうか」です。入院中はもちろんのこと、退院して医師の指示のもと自宅療養をしている期間であっても、ドクターストップで全く働けないのであればしっかりと保険金が支払われます。
  4. ✕(不適切):「180日間または6か月間」という点が誤りです。正しくは「90日間または3か月間」です。
    がん保険には、契約が成立してから一定期間はがんと診断されても給付金が支払われない「免責期間(待ち期間)」が設けられています。この期間は一般的に90日間(または3か月間)と定められています。
田口先生1
田口先生
がんは自覚症状がないままゆっくりと進行する病気です。もし免責期間がないと、「最近なんだか体調が悪いな…」と不安に思った人が慌ててがん保険に加入し、その直後に病院へ行って給付金を受け取るというズルができてしまいます。これでは、健康な時から真面目に保険料を払っている他の契約者と不公平になってしまうため、加入直後の90日間は保障を無効にするという期間が設けられています。

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