四択問題
分野:金融
上場投資信託(ETF)の一般的な仕組みに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ETFは、非上場の投資信託と異なり、運用管理費用(信託報酬)は徴収されない。
- 証券取引所を通じて行うETFの売買取引では、現物取引のほか、信用取引も行うことができる。
- ETFは、支払われる分配金が自動で再投資されるため、投資の複利効果を得ることができる。
- ETFには、株価指数に連動するものはあるが、REIT指数や商品指数に連動するものはない。
解答
2
解説
本問は、上場投資信託(ETF)の仕組みや取引方法に関する基本ルールを問う問題です。
ETF(Exchange Traded Fund)は、日経平均株価やTOPIXなどの株価指数に連動するように運用される上場投資信託です。文字どおり証券取引所に上場しているため、株式と同じように市場の開いている時間帯にリアルタイムで売買できるのが大きな特徴です。
- ✕(不適切):「運用管理費用(信託報酬)は徴収されない」という点が誤りです。正しくは「非上場の投資信託と同様に、運用管理費用(信託報酬)が徴収される」です。
ETFは上場して株式のように売買されますが、その実体は投資信託です。そのため、保有している期間中は、運用や管理のためのコストとして運用会社等へ支払う信託報酬(運用管理費用)が日々、信託財産から間接的に差し引かれます。 - 〇(適切):記述の通りです。ETFは証券取引所に上場しているため、通常の株式と同様に現物取引だけでなく、証券会社から資金や株券を借りて行う信用取引の対象にも含まれており、これらを利用して売買を行うことができます。
- ✕(不適切):「支払われる分配金が自動で再投資されるため」という点が誤りです。正しくは「分配金は原則として自動で再投資されず、投資家に現金として支払われる」です。
通常の投資信託には分配金再投資コースがありますが、上場しているETFは決算期に発生した分配金が原則として証券会社経由で口座に支払われる仕組みになっており、自動的に再投資されることはありません。複利効果を得るためには、受け取った分配金をもとに投資家自身で再度ETFを買い付ける必要があります。 - ✕(不適切):「REIT指数や商品指数に連動するものはない」という点が誤りです。正しくは「株価指数だけでなく、REIT(不動産投資信託)指数や金などの商品(コモディティ)指数に連動するETFも上場されている」です。
現在のETF市場では、国内外の株式指数だけでなく、不動産市場を対象としたREIT指数や原油・金などの商品価格の指数に連動する多様な商品が上場され、活発に取引が行われています。
ETFの仕組みを正しく理解するコツは、株式と投資信託のハイブリッドであるという二面性を整理することです。それぞれの特徴を以下のように受け継いでいます。
株式と同じルール(=一般の投資信託と違う点)
売買価格が1日1回の基準価額ではなくリアルタイムで変動する点、指値注文や信用取引ができる点、分配金が自動再投資されず現金で支払われる点、などです。
一般の投資信託と同じルール(=株式と違う点)
自動再投資による複利運用が可能な点、保有している期間中、運用会社等へ支払う信託報酬(運用管理費用)が日々差し引かれる点、などです。
田口先生
ハイリスク・ハイリターンのETFも存在します。日経平均株価などの指標の日々の変動率に一定の正の倍数(ex.3倍)を乗じて算出される指数に連動した運用成果を目指して運用されるレバレッジ型や、当該指標の日々の変動率に一定の負の倍数(ex.▲3倍)を乗じて算出される指数に連動した運用成果を目指して運用されるインバース型があります。この2つの型は試験でもよく問われるので、あわせて押さえておきましょう。
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